地元でラグビー試合のある日は、一週間大騒ぎ

ムッシュブログ④

~「地元でラグビー試合のある日は、一週間大騒ぎ」

 

こんにちは、ムッシュです。

 

早速、本稿の読者の方から「興味はあるけれど、ラグビーはルールが複雑だし、フランス語だしね…」とのメッセージを頂戴しました。確かにおっしゃる通りですね。それでは、実際、地元のラグビーファンにとってラグビーがどんなものかからお話ししましょう。

 

その楽しみは、月曜日から始まります。Midi Olympiqueという、世界でも類を見ないラグビー専門新聞が週2回発行されます。フランス南西部のラグビーマッド地帯のカフェやバーには必ずこの新聞が置いてあります。ファンは、まず月曜日の新聞を読んで先週末の試合について周りのお客と議論、そして金曜日の新聞を読んで今週末のゲームの展望を、またまた議論します。

 

試合は大抵週末に開催されます。町のマルシェや広場には、着ぐるみのチームマスコットがやってきて、雰囲気を盛り立てます。そして観戦者を乗せたスタジアムへのシャトルバスの中ではサポーターが応援歌をがなり立て、まわりは否が応でもテンションがあがります。一方、マイカーでやってくるファンで道路は大渋滞。駐車場も限られているため、ほとんど歩くのもままならないほど、まるで投げ出したかのように「無秩序」に路上駐車されます。

 

スタジアムの開門は試合の始まる1-2時間前。年間チケット保有者はパーティー会場でアペリティフ片手に優雅に談笑。それ以外の観客はチームのユニフォームを着て、カフェで談笑。またスタジアムの周りの芝生でピクニックを楽しんでいる人もいます。BGMはブラスバンドが演奏するお決まりの曲です。

 

試合前のウォーミングアップのための練習中、グラウンドでは、かつてHomeチームに所属していた選手と、ビズしたり握手したりして再会の喜びを分かち合います。これから戦うのに、どこかのんびりしています。また、試合後、選手の子供たちが、グラウンド上を駆け回っていて、まるで公園のようにのどかな風景も見られます。

 

いざ試合が開始すると、早速バンドがお気に入りの音楽を鳴らし、応援団が大きな旗を振って応援し、チームを鼓舞します。中には発煙筒からのスモークや、打ち振られる旗で、観戦の妨げになることもあります。審判は必ず「相手チームに有利な判定」を下すと信じるファンの、審判へのブーイングも止むことはありません。スタジアムはホームチームフアン一色の大盛り上がりです。とは言っても、対戦チームは所詮隣り町。相手チームのフアンも混じって座り、皆楽しく必死に応援しています。ラグビーのいいところですね。

 

ハーフタイムになると、地元のちびっこチームが練習することが多いです。憧れのピッチに立って、憧れの選手の近くで走り回れるのですから、彼らにとって夢の瞬間です。大人たちは、ビールを飲みすぎたためにトイレに殺到します。ただ、観客に比して便器がとても足りていません。当然、男性は、壁にむかって「立ち●●」という手段を選択します。「désolée」という謝罪の単語はそのためにあるようなものです。

 

終盤になると、いよいよ熱気は最高潮になり、試合の残り時間が気になります。試合終了は日本ですと、無粋なサイレンが鳴りますが、パリではノートルダムの鐘、ラ・ロシェルですと船の汽笛、リヨンではカウベル等々、その土地ならではの音が鳴ります。

 

試合が終わっても、まだまだ帰り道につく人は少ないです。ワインを片手に談笑、談笑、また談笑。屋台ではおいしそうな鴨のマグレを挟んだサンドイッチの匂いが食欲を掻き立てます。金曜日など、試合開始は21時ということもあり、日付は変わりそうなのに、子供も走り回っています。

 

いかがですか?あなたも、ルールなんてこれっぽちも知らなくても、ワクワクしませんか?