ケルシー地方、岸壁に建てられた巡礼の街ロカマドール。洞穴がそのまま家になっている景色を一度みたら脳裏に焼き付きます。12世紀,
30,000人がロカマドールに押し寄せ、黒聖母像の前で祈り続けました。その中には、フランスとイギリスの王、司教、貴族がいたそうです。ロット県の山間、決して交通アクセスのよい場所でない約600人が住むといわれるこの街には年間観光客数は150万人といわれます。ロカマドールはコンポステーラサンジャック巡礼の道の重要地点であることも人気観光地の理由です。
巡礼者が罪を悔い改めるために膝でよじ登っていたといわれる216段の階段。
「巡礼は手触りのごわごわした毛織りの衣類を着て;頭と肩を覆うフードまたは鍔の広い帽子を被り大きな財布を杖に吊るして旅に出ていました。自分の過失を補うために成否も腕の請願をしました、、というのは彼らにとって不幸に襲われるのは自分たちの犯した罪の罰だと考えられていたからです。出発前に懺悔をし彼らのために行われるミサにも参加し、巡礼の装備を祝別してもらいました。巡礼の間は残していく家族、財産と共に教会の庇護の下にありました。
ロカマドールに到着すると巡礼者は「大階段」膝で、時には首の周りに少々的な鎖をつけてよじ登るといった苦行を自らにかして自分の罪を悔悟しはじめました。
大声で祈り、嘆願し、叫び嘆き中シミ、あまりのざわめきに修道士が棒で床をどんどんと叩き静粛を願ったほどだったと記録に残っています。」 *ロカマドール観光局冊子抜粋
現在ではエレベーターとケーブルカーで最上階まで到着することができます。*有料
ロカマドールの核心部、セルナ広場見所
ロカマドールを目指す観光客が一番はじめにめがけてくるのがノートルダム礼拝堂、聖アマドウール、別称黒聖母像。
「黒聖母像も又謎に包まれています。例えば17世紀以前、聖母像の黒い色について触れていない点をどう説明すればいいか? 木材がもともと黒ずんだ色だった、老朽化によるもの、それとも大きな蝋燭の煙や様々な冒涜によって黒くなったのでしょうか?現在の聖母像は、何世紀に渡って 巡礼者をひきつけてきたそのものでしょうか?」
*ロカマドール観光局冊子抜粋
村の中心地にあるビブグルマンお墨付きレストランが併設された快適なホテル。
旧館(写真右)新館に別れていて、新館のお部屋(Superieure room以上)を予約すると、お部屋の大きな窓越しから絶景の渓谷を眺めることができます。フランスの田舎のホテルはパリに比べるとまだまだそこまで料金が高くなく低料金で満足度の高いホテル滞在が可能です。ホテルレストランで地元料理(鴨肉や羊肉がおすすめ)をいただいた後は静かな夜のネオンのなか佇むロカマドールの村を散歩。
ロカマドールの思い出がより一層深まる旅となります。
フランスAOC(Appellation d'Origine Contrôlée) 認定で知られるロカマドールフロマージュ。ヤギのチーズ。別名カベコー(Cabécou) はオクシタニー語で「小さなヤギ」"petite chèvre"。写真のように小さく丸いサイズが特徴で、カベコーは他オクシタニー地方でも見かけますが、その中で唯一AOC認定はロカマドールチーズです。 フランス食材の中で特にチーズに関しては是非地元で味わっていただきたひとつです。