”フランス語の響きは美しい”とよく聞きますが、たしかにフランス語表現の美しさや、おちゃめな表現のほうに、時々フランス語は確かにロマンチックと納得させられることがあります。
さて、先日の”4月1日”日本語ではエイプリルフール、これはもちろん英語 April foolの訳。英語教育が主流の日本でまず覚える言葉なので、ほとんどの人はエイプリルフールはアメリカ、もしくはイギリス発祥と思いこまされるのは無理がありません。
実はエイプリルフールの起源はフランス。フランス語では ”le poisson d'Avril ””4月の魚”?!なんとも意味深な表現。その由来には色々な説があるります。その昔は4、5月の魚や魚介類の産卵期には魚を食べることを禁止された時代もあるフランス。4月の魚はありえないい?!ありえない、”嘘”だ?!
または16世紀までは、新年は4月始まりだったフランス。フランス国王シャルル9世が、その習慣をあらためて、1月を1年の始まりとしました。それでも保守的なフランス人は、昔の風習のまま4月1日を新年の始まりとして、お祝いやプレゼントを送り続ける旧習を続け、そんな保守派をからかうために4月1日には冗談をいって笑うという歴史になったようです。
ではなぜ”魚”なのか?そこには星座も関わってくるようでなかなか奥の深い話です。
3月22日までは魚座les Poissonsにある太陽が4月には牡牛座le Belier に入るのに、”4月の魚は”遅れている”という意味で、保守的な人を”時代遅れ”としてからかうために”魚”が使われているとか。
今年のフランスは4月1日の数日前から、4月1日はフランス中で雪が降るというニュースが出ました。春を迎えて暖かくなったばかりだったので、”これはle poisson d'Avrilだな”といっていたら、4月1日、フランス南部の街のなかでも雪が降りました。本当だったんだ!😂
魚をつかったフランス語ことわざをまとめてみました。
Panier de crabes
お互いの足をひっぱりあう集団
N'être ni chair ni poisson
どっちつかず。優柔不断
Être muet comme un poisson
無口
Finir en queue de poisson
尻切れトンボ
A bientôt!
執筆者 田所
