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美食の街、トゥールーズ フランスといえども。。。

 通称”バラ色の街”TOULOUSE"はフランス南西部、オクシタニー地方に所在します。トゥールーズに住み始め15年以上がたちました。

 

 人間関係でもなんでも慣れすぎるとついついなおざりになってしまう感謝の気もち。最近6ヶ月、フランスの他の地域に住む機会があり、あらためて再認識したトゥールーズ周辺の恵まれた美食環境をまとめてみます。(笑)

 

 フォアグラ。世界最大珍味のひとつフォアグラの街、トゥールーズ。フランスの中でも有名な鴨の生産地に囲まれるトゥールーズ。お祝い事に限らず、レストランのメニューで日常的に目に入る”フォアグラメニュー”。

 

 冬になると”自家製フォアグラ”が気軽に作れる環境。鴨のエサにもこだわり、”このフォアグラの色はどうしてこんなに黄色いかわかるか?餌は自家栽培の黄金色の麦だぁ〜”と熱く語るフランス人も登場するくらい、鴨餌で変わるフォアグラの色、味、、奥が深い。

 

 実際フォアグラは苦手と信じていた私の意見を覆させたトゥールーズのフォアグラレベルの高さ。私でもフォアグラを作れるくらい、庶民にも敷居が低い日常食?!😅

 

 フロマージュ。フランス全国どこにいってもフロマージュは平等にどこでも種類が多く、美味しいのだと思っていました。トゥールーズはオクシタニー地方とよばれる気候と自然環境に恵まれた場所に所在。自然環境がよいということは必然的に動物が生育する環境にも恵まれていることになります。少し田舎に行くと、牛、羊、やぎの多さに目を見張ります。

 

 トゥールーズから行けるピレネー山脈はスペインと領土を分かち合う地中海から大西洋まで広がる大連峰。そんな広大な山で放牧された羊、山羊。広大な敷地で美味しい空気、恵まれた日光を浴びた雑草を食べる動物たちが生産するミルクから美味しいフロマージュができないわけがない。フロマージュの種類が多く、またレベルも高い。

 

 ワイン。フランスで最もワイナリー面積が大きいとされる

オクシタニー地方。ラングドックワインと呼ばれる、カルカッソンヌ地域を中心に生産されるワイン。地中海はルシヨンワインの代表的甘口赤ワイン、バニュルスから10分車で西に走るとそこはもうスペイン。

 

 ワイン生産に欠かせない太陽、日照時間に恵まれていることはいうまでもありません。リーズナブルなガスコーニュ白ワイン、赤ワインのカオール、辛口、甘口どちらもいけるガイアックワイン。そして現在フランスワイン市場の大きな存在であるBIOオーガニックワイン、ナチュラルワイン生産者が多いのもオクシタニー地方なのです。そんな環境でトゥールーズにいると割と経済的で幅広い銘柄が選びたい放題です。

 

 パン。パンも同様、フランスのどこでも美味しいのかと思っていたら、どうもそうではないらしい。

 

 オーガニック、ビオ、エコロジー意識の高い人口が多いのもオクシタニー地方ならでは。天然酵母パン職人人口も多く、小さな村でもレベルの高いパンをマルシェやこだわりのパン屋でみつけることが難しくない。

 

 自家栽培の麦を栽培する、こだわる職人は、自宅の水車小屋で自家製の麦を轢く。こんなこだわり小麦が原材料なら美味しくないわけがない!古代麦を使ったパンや最近ではグルテンフリーも市場で需要が高いので、選べるパンの種類も多い。ところで、フランス人は毎日パンを食べるの?日本人がお米を主食とするように(最近はそうともいいきれないのですが)フランス人の主食は間違いなくパンです。

 

Bon appétit! 

執筆者 田所

 

フォアグラ食卓
フォアグラ食卓