「カスレ」を食べにトゥールーズ、オクシタニー地方へ

 フランスも日本と同様、地域ごとに地元名物料理が健在。トゥールーズといえば、「カスレ」?「カスレ」といえばカルカッソンヌ?

 

実は「カスレ」の発祥地は「カステラノダリー」とも言われます。Castelnaudaryはトゥールーズとカルカッソンヌの中間に位置する小さな街。トゥールーズもカルカッソンヌも観光名所の多い、フランスの真珠オクシタニー地方の代表的な都市ですが、カステラノダリーは世界遺産のミディ運河の主要場所としてオクシタニー地方でも重要な街なのです。 

 

カスレは100年戦争中(Guerre de Cent ans1337-1453) 街は圧倒的にイギリス軍に占領され兵士たちが飢餓に面していた時に、地元食材、豚のバラ肉、白インゲン、ソーセージなどを大量に鍋で煮込んだ料理が現在に至るという話もあります。暖炉で土鍋で作られたカスレ、さぞかし食べ応えがあったことでしょう!

 

 現在では鴨肉のコンフィ、羊肉なども入り、かなり豪華でまたボリュームがあり、どちらかというと夏場より、冬にイメージされる料理というのが地元の雰囲気です。

 

 また家庭のフランス人が作るカスレの美味しさは一味違います。カスレを食べる予定の前夜、キッチンに立つマダムが白インゲンを水に浸すところからはじまります。この白インゲンは「タルべ」Tarbeというオートピレネー県、県庁所在地で生産されるものが正真正銘のカスレのレシピと現在はいわれています。

 そして写真はすでに作られたカスレを瓶詰めにしたもので、高級食材店、観光地でよく売られています。自宅でそのままお鍋に流し込めば、プロ並みのカスレが食べれるというものです。全ての材料を揃え、2日がかりで作る大変な作業を考えれば大変便利な品物、しかも美味しいのです。😊

 

オクシタニー地方観光中には是非お試しください。